道徳的AIとその問題:『京大哲学講義 AI親友論』を読む

概要

『京大哲学講義 AI親友論』(出口康夫、徳間書店、2023年)を紹介しつつ、哲学出身の2人が喋ったダイアログ(対談)です。

同書の内容を解きほぐすことから始まり、
・現代の自己責任論にどう応答する?
・次世代のAI、どうデザインする?
・哲学の不可解なジャンプとは?
・道徳的AIの「道徳」をどう考える?
・AIが親友であることと、AIが個体化することの関係は?
・同調圧力から自由な「われわれ」をどう社会に実装する?
などなどの議論に発展。

目次

  • 第1章 人間についての哲学的な本!?
    • この本で「書かれない」こと
    • 「道徳」というジャンプ:AI 4.0
    • AIではなく、人間の話!?
    • 「AIに道徳を実装する」とは?
  • 第2章 WEターン:人間の弱さを考える
    • 「わたし」について考える
    • マルチエージェント
    • 人間の相対化の例:土地
    • 二項対立の克服
    • 時代精神:自己責任論のジレンマ
    • われわれ全員の問題
    • 議論1 WEターンは西洋哲学のオルタナティブになるか?
      • 「わたし」のいない日本
      • グローバルな哲学
    • 議論2 「わたし」「われわれ」とは誰か?
      • カント的人間観とその批判
      • 社会的弱者
      • 環境が変えられないケース
      • 主体の解体と「弱者」 投資の比喩
    • 議論3 「わたし」は「われわれ」に潰されないのか?
      • 「わたし」は「かけがえがない」?
      • 「われわれ」を切り替える?
      • 同調的なムラ社会にならないように
    • 議論4 「われわれ」を担保するものは?
      • 国を担保するもの
      • 日本を担保するもの
      • 「WEターン」のポテンシャルを活かすには
  • 第3章 ドラえもんと共冒険者モデル:人間とAIの関係を考える
    • 「主人/奴隷」のオルタナティブ
    • 「舟」の比喩
    • 「AIと共に舟を漕ぐ」を想像する
    • 議論:共冒険者モデルは実装可能か?
      • 日本的発想:AIを道具として扱わない
      • 『AI親友論』とキリスト教
      • 「どこで倫理的問題が発生するか」のすれちがい
      • 異星人で考えてみると……
      • 日本は共冒険者モデルを実装できるか?:日本には「下・上・同質」しかない
    • まとめ
  • 第4章 カント的人間:自由と道徳を考える
    • 自由
      • ①出発点としてのカント
      • ②3つの「自由」の説明
      • ③「われわれの自由」とは?
      • ④「自由」の実装
    • 道徳
      • ①不可解な哲学のジャンプ
      • ②道徳的AIの「道徳」とは?
      • ③個体について考える 全体のまとめ

定価=500円(税込)
発売日=2024/1/24

*Kindle Unlimited でもお読みいただけます。

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